人がため息をつくのを見て、「幸せが逃げちゃうよ」と言う人がときどきいますよね。
わりと一般的に言われている説ですが、本当にそうなのでしょうか?
私は、部分的に本当だと考えます。
ため息をつくことが直接幸せを遠ざける効果を持っているわけではありません。
あなたが一つため息をつくたびに、幸せに足が生えて逃げていく……というわけではありません。
ため息をつきたくなるような気持ち・思考が継続すると、幸せが見えなくなるだけです。
ため息は不幸のトリガー(引き金)ではなく、不幸にならないためのアラーム(警告音)です。
ため息を利用しましょう!
ため息を利用する方法
たとえばですよ、あなたがうっかりお気に入りの花瓶を割ってしまったとします。
想像してみてください。
ある日ふらりと立ち寄ったお店で目に飛び込んできたその花瓶は、あなたの好きな色で、えもいわれぬ美しいフォルムで、買って使ってみると、とても花が映えました。あなたはそれを見る度に心が安らぎました。ずっと愛用するつもりでいました。
それを割ってしまったのです。
はぁ~……。
はい、出ましたね。ため息が。
ここまでは結構反射的な反応ですよね。ため息というのはほとんどの場合、出そうとして出すというよりは、自然と出るものですよね。
ここからが「幸せが逃げる」かのターニングポイントです。
ため息をついた自分に気づいてください。
自分のため息が聞こえたとき、ハッとします。
(あ、ため息をついたということは、今、私は憂鬱なんだな)
と認知します。
すると、憂鬱さと自分の間に、ちょっと距離ができます。
自分と一体になっていた憂鬱さを、自分から取り外して、しげしげと眺めることができます。
- 私は、花瓶が壊れてしまったことが悲しかったんだな。
- 花瓶を割ってしまった自分が嫌なんだな。
- 後かたづけが面倒くさいんだな。
- 損した気分なんだな。
- よほど気に入ってたんだな。
こうした感情が見えてくるので、「うん、わかるよ。そうだよね」とありのまま受け止めます。
でね、スピリチュアル界では物事はニュートラルという考え方がありまして、花瓶を割ったことは悪いことでもよいことでもないんですね。
でも人間には物事を解釈するフィルターがありますから、物事に意味が出てきます。
方程式のようなものです。
サングラスをかけているようなものです。
ですから、花瓶を割ったことについて、自分がマイナスの意味づけをしていると認識できます(二つ目の認知)。
プラスに考えた方が楽しいですよね。
ではプラスに捉え直しましょう(愛を選びましょう)。
- 花瓶が割れたのは悲しかったけど、思い出は消えない。
- 寿命だったのかもしれない。今までありがとう。
- 厄払いになったのかもしれない。
- まだ見ぬ花瓶がうちに来たがっているのかもしれない。
- よくわからないけど、いい方に考えよう。
ただ、個人的には無理なポジティブはやめたほうがいいのではと思います。
「割れた! やった!」みたいな。
ポジティブな理由づけは、しっくりくるものや、その通りだと思うような実感が伴うものがいいでしょう。
ネガティブな感じ方をした自分を受け入れてあげる。
その上で、「こういう考え方をしたらどう?」と優しく勧めてあげるような姿勢でいるほうが、うまくいくと思います。
まとめ
ため息は、不幸にならないためのアラームです。
ため息をついたら、以下の手順を踏んでみてください。
- 今、憂鬱なんだなと認知する
- 悲しい気持ちをありのまま受け止める
- 悲しくなるのは、その出来事に対してマイナスの意味づけをしているからだと認知する
- 無理のない範囲でプラスに捉え直す
ここまで読んでくださりありがとうございます。